⑥「I believe in you.You can do it.And…」

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2023.11.1 更新

⑥「I believe in you. You can do it.And…」

藤林 秀

先日、中学2年生の下の息子が号泣しました。
ヒクヒクするくらいの号泣です。
ここまでの号泣は数年ぶりです。
私は、下の息子の身体をさすり、落ち着くのを待ちました。

10分後くらいに
「今どういう気持ち?」と息子に聞きました。
しばらく沈黙があった後に
「情けない」
と答えました。

私「そうか。情けない気持ちなのか」「なんで情けないの?」
下の息子「今日のイベントで役に立とうと思ったけど、できなかった。それがずっと引っかかっていた。情けない」
私「そうなのか。パパは息子がいてくれてすごく助かったよ。」
下の息子「うん…」「でも、作り方を説明した子が、いまいちな表情をしていた。でもみんなは上手く説明できているからさ。『あ~駄目だな~』って」
と話してくれました。

この日は、私が行っている子育て支援活動でイベント出店を行いました。
活動内容は、ねぷたの和紙を使った製作体験です。
そこで、息子も運営者として参加してくれました。
張り切って参加しており、「来てくれた方々に説明をして、喜んでもらおう」と思っていたようです。

しかし、参加者の方で、喜んでいないと思われる方がいたのでしょう。
また「周りの大人はできているのに…」「他の学生ボランティはできているのに…」と、周囲と比べてしまったのかもしれません。
その結果「あ~駄目だな」と思ってしまったようです。
下の息子は、イベント中は一言も話さず、ご飯も食べず、うなだれていました。

さて、泣き止んで10分後、息子は
「…そんな感じです」と話しました。
私は「そうか…。繰り返しになるけど、それでもパパは息子がいて助けられたし、そこまで成長したことが誇らしかったよ。ありがとう。」
と伝えました。
本人も「うん…」と答え落ち着きました。

数時間後、もはや下の息子は普段通り過ごしている頃。
私は下の息子にある言葉を伝えました。
2人の息子のうち、上の息子には伝えていたのですが、下の息子には伝えていなかった言葉があります。
私は「そう言えば、上の息子には伝えたけど、下の息子には伝えていない言葉があったよ。今の下の息子には大切な言葉だと思うから伝えるね。」

「下の息子! I believe in you. You can do it. And I love you.」

と伝えました。

この言葉は、上の息子の生活が大きく変わるタイミングで伝えた言葉です。
この言葉の意図に補足など必要ないでしょう。
私は息子たちを信じているし、あなたたちなら何でもできると思うし、愛しています。

下の息子は「…あざーす!!」と吹っ切れたような、少し照れたような口調で話しました。
ちょっと勇気が湧いてきたかな、と嬉しく感じました。

息子達だけじゃなく、この文章を最後まで読んでくれた皆さんへ。

I believe in you. You can do it. And I love you.

※写真は、下の息子がバスケをやっているところです。
号泣した後に、体育館を貸し切ってバスケをできて、気持ちも回復しました。

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藤林 秀
・NPO法人ほほえみの会 就労指導員
・母親と子どもの居場所活動 family café あづま~る代表
・子ども食堂 憩いの広場ここまる 主催チームなないろ副代表
・保育士
・修士(健康科学)