私と生活圏 ⑨「尊敬される大人でいるために」

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2024.2.7 更新

⑨「尊敬される大人でいるために」

藤林 秀

私は国家試験を受けました。
今年、国家試験を受けようと思ったのは「息子達から尊敬されたいから」です。

私の息子たちは、子育てを通じた感謝の念を抱き、尊敬してくれるとは思います。
一方で、子どもの躾を考えた時に、「子育てをしてくれてありがとう」以上の尊敬の念を抱いてもらうことが大切になると感じています。
それにより、叱る、ほめる以外の方法で子どもたちに言葉を届けることができると感じています。

そう思ったきっかけは、長男が小学2年生の時の発言にあります。

我が家でも叱ったり褒めたりして、子どもたちに躾を行っていました。
私は漠然と「中学生くらいまではこんな感じなのかな」と思っていました。

しかしながら、小学2年生のある日、長男の口から、まったく知らない出来事を伺いました。
具体的な言葉は忘れましたが、その衝撃は覚えています。
と言うのも、自分が保育士だったこともあり、乳幼児期の発達を理解しているつもりです。
そのため「この年代の育ちだとこのくらい」と言うのも一応理解しています。
しかしながら、私の理解を超えた言葉だったのです。
しかもまだ小学2年生…。思ったより早い!
その時私は、息子には息子の世界ができていることを知りました。

衝撃は衝撃として、日常的に躾を行う必要はあります。
しかし、自分の世界がある以上、親がいろいろ言っても、受け入れてもらえないことが増え続けます。
その段階で、親が躾を行うためには「尊敬してもらう」ことが有効だと感じました。
子どもに尊敬してもらうことで、叱る、ほめる以外の方法で子どもに言葉を受け取ってもらえる感じています。
叱る、ほめるは親がどう工夫するか、と言う話です。
ですが、尊敬してもらうのは、子ども自身に、言葉を受け止める土台をつくってもらう、そんなイメージです。
そう考えて、子ども達から尊敬されるために国家試験を受けました。

現在、長男は高校一年生です。
受験勉強の時には、毎週末塾に通いました。
受験前の3か月はスマホとスィッチを触りませんでした。
そのおかげで、志望校に合格できました。

次男は中学2年生です。
漢字が好きなようで、現在漢字検定2級まで取得しています。
今月は準1級の試験を受けます。

2人とも受験や検定など、一つ一つの目標に向かって努力しています。
その二人を見て、私は人生の先輩として尊敬される大人でいたいと思い、国家試験を受けました。
子ども達から尊敬されるために。

※写真は、息子が動画投稿を行っている「あきらチャンネル」の撮影の一場面。漢字クイズを出し合ったときの写真です。

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藤林 秀
・NPO法人ほほえみの会 就労指導員
・母親と子どもの居場所活動 family café あづま~る代表
・子ども食堂 憩いの広場ここまる 主催チームなないろ副代表
・保育士
・修士(健康科学)