【報告】2023年11月28日「SUBURI STUDIO」開催致しました。

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正会員・サポーター会員

本日、2023年11月28日(火)21:00〜22:30、正会員・サポーター会員によるオンラインミーティング「SUBURI STUDIO(月1回開催)」を開催致しました。

今晩の参加者は4名。お知らせ(【告知】2023年11月「SUBURI STUDIO」のお知らせ)しておりましたように、今回から、ケアをひらくシリーズの中井久夫著『こんなとき私はどうしてきたか』を使っての読書会でした。

今日の主なトピックは以下になります。

今回語られたトピック(ファシリテーター:赤石嘉寿貴)

・脈をとったり聴診器を当てることで「待ち」の時間、結論までの待機の時間を共有する。
・脈や聴診器を当てることでできる「待ち」の時間に何を待っているのだろうか?
・何が大丈夫か言葉では言い表せないけれど「本当は大丈夫だよ」ということはあると思う
・ある番組のコントのキャラが考えが火花のように次々と無限分岐する設定だった
・思春期のあのころのどうしても女性の眼が気になってしょうがなかったあの感じが無限延長なのか?
・もちつきの時の「はい!はい!」といういうような合いの手は話を聴くという時のあいずちと同じ
・あいずちは「理性」ではなく「調子」で
・傾聴において必ずしも眼を見て話すことが全てではない、サリヴァン先生は目をつぶって聴いている
・外来の日は「曜日」だけでなく「日にち」を伝えること、曜日だけだと医者のサイクルみたいな感じがする
・強制力を用いる時は家族の方への声がけの仕方や配慮を最大限に行う。それが心が通うきっかけになる
・「声にはこころの弱音器をつける」「病棟を耕す」ってなんかいい言葉
・患者の暴力を止めるときでさえエレガントさ、エレガンスを意識することで所作が変わる

中井久夫先生による『こんなとき私はどうしてきたか』は、医療者の研修を記したもので、具体的で専門的な内容も多いのですが、そこからも先生の人へまなざしの温かさを感じられ、また、そこからさまざまな話にも展開できて、とても良い時間でした。
次回は、同著の続きを読んでいきます。詳細が決まりましたらウェブサイトでも告知いたします。

正会員・サポーター会員の方にご参加いただけます。お気軽にご参加ください。

こんなとき私はどうしてきたか

こんなとき私はどうしてきたか
著/中井 久夫
発行/2007年5月

初めて患者さんと出会ったとき、暴力をふるわれそうになったとき、“回復に耐える力”がなさそうなとき、私はどんな言葉をかけ、どう振る舞ってきたか――。当代きっての臨床家であり達意の文章家として知られる著者渾身の1冊。ここまで具体的で美しいアドバイスが、かつてあっただろうか!

【目次】
1 こんなとき私はどう言うか
1 患者さんと出会ったとき
2 幻聴を四期に分けて考える
3 幻聴や妄想を実りあるものにするために
4 「匙を投げない」ことをどう伝えるか
2 治療的「暴力」抑制論
1 患者さんを安全に抑える方法
2 “手負い”にしてはならない
3 患者さんにはどう見え、どう聞こえているか
4 ふっと力が抜けるとき
3 病棟運営についていくつかのヒント
1 どんな環境が人を苛立たせるのか
2 人的環境としての「部屋割り」
3 病棟スタッフの和をどう支えるか
4 改革時の病棟マネジメント--私の経験から
4 「病気の山」を下りる
1 保護室の内と外
2 山を下りるということ
3 回復初期はからだに注目
4 下山のエネルギーを補給する
5 回復とは、治療とは……
1 回復期は疲れる
2 疲れている患者さんに何を言うか
3 家族の方に知ってほしいこと
4 「依存」という切り口から
5 「回復に耐える」ということ
付章1 インタビュー・多少の補記を兼ねて
付章2 精神保健いろは歌留多
あとがきにかえて
索引

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